心の指針ルーレット



【凡人の自覚】

『若き日のエル・カンターレ』という本に、
小さい頃の私が、
平凡さの自覚に苦しんでいたことを書いてある。
両親の教育方針や教育認識に、
限界があるなどと、考えたこともなかった。
教育環境が悪いなどと、
知りもせず、知ろうともしなかった。
家のお金のなさが、
学力不振につながるなどと、
思ってもみなかった。

ただ、自分の能力の低さに原因を求め、
他人が一時間でやれることを、
二時間、三時間かければ、
必ず達成できると信じていた。
凡人の自覚が、
他人に頼らない、
自助努力の精神を育てた。

言い訳をしないこと。
ただ、ただ、
自分自身の手でやれることを、
やり続けること。
こんな平凡なことが、
成功の法則であったのかと、
この年齢にして、しみじみと感じている。

(心の指針58)

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